天童荘

天童荘

旬の逸品

菊花の宴

白露。秋分。中秋の名月。
毎年99日は、五節句のひとつである「重陽の節句」でございます。
菊を用いて不老長寿を願うことから、別名を「菊の節句」とも呼ばれ、菊を飾り、菊を用い、菊を楽しむ行事でもあります。
菊は奈良時代に日本に伝わったと考えられており、平安時代の宮中では、重陽の宴が催され、菊を飾って鑑賞し、菊酒(菊の花を酒に浮かべたもの)がふるまわれたそうです。
菊の御紋といえば、皇室の紋章やパスポート等にも使用され、日本人には身近な花でございます。
今月は、菊花酒で始まり、先付前菜など、お料理も器も菊をテーマにご用意致しました。
山形県は、食用菊の生産が盛んで東京都中央卸売市場で扱う半分を山形産が占めます。
特に、独特の香りと味の良さで『食用菊の横綱』と評されるのが、淡い紫色の「もってのほか」。
正式には「延命楽」という品種でございますが、県内では「もってのほか」の愛称が一般的。
この名は、「天皇家の御紋を食べるとはもってのほか」とか、「もってのほかおいしい」といったことが由来だとか。
また月末は、中秋の名月もあり、お月様に団子やススキを供えて、秋の収穫に感謝する「十五夜(じゅうごや)」もあり、今月は一年で最も風流で、月が美しい時期でございますので、天童荘で一献、名月を愛でながら「菊花の宴」をお楽しみくださいませ。
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