天童荘

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旬の逸品

口切りの器

立冬。小雪。口切り。
北国から雪の便りが届く頃ですが、まだ本格的な冬の訪れではありません。 雪といってもさほど多くないことから、小雪といわれたそうです。
陽射しが弱くなり紅葉が散り始めるころで、イチョウや柑橘類は黄色く色づいてきます。
また茶事を嗜む方にとっては、11月は「口切り」と言ってお茶のお正月とも言われ、とても大切なお茶事がございます。
茶の湯と関わりの深い今月は、お料理とともに茶の湯にちなんだ趣向の器をお楽しみいただければと思います。
一つ目は、貴人台の器。
茶の湯でいう貴人点は、高貴なお方にお茶を差し上げる点前で、特徴は、貴人台という木地の台にお茶碗をのせて使うことでございます。 今回は塗り物の台でございますが、赤絵唐子の器に新そばの揚げかいもちを盛り込みました。
二つ目は、黄金色のイチョウの器。
裏千家のシンボルマークであり、イチョウは大変丈夫な木なので100200年と古木も多く存在することから、不老長寿の木ということで縁起がいいとされています。
そして口切りのお菓子と言えば、大豆、小豆、ささげ、胡麻、栗、柿、糖を混ぜて作る「亥の子餅」ですが、今回はこの材料を使った白和えを盛り込みました。
「器は料理の着物である。」芸術家・北大路魯山人が残した有名な言葉です。 言うまでもなく料理は食べるものでございますが、料理を通して描き出されたストーリーを、器とともに鑑賞する体験でもございます。どうぞお楽しみくださいませ。
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