天童荘

天童荘

旬の逸品

二十四節気の始まり

立春。雨水。立春大吉。
山形県庄内地方は日本海に面し、冬期間は厳しい寒さに包まれ、吹きつける強風と唸るような荒波が打ちつけます。
そんな1月初旬から立春にかけて水揚げされるタラを、この地方では寒鱈と呼びます。 身が引き締まり、充分に脂ものって、山形県民が愛してやまない冬の味覚でございます。
この寒鱈の代表的な料理と言えば、このタラをぶつ切りにして丸ごと食すのが、庄内名物、寒鱈汁です。胴とガラを全部入れる鍋で、どんがら汁とも呼ばれています。
そして影の主役、この鍋になくてはならないのが、きくわたと称される「白子」です。
とろとろ溶ける冬の珍味、甘味とコクの共演に舌が歓喜します。
特にこのきくわたが一番おいしい時期がこの1月~2月と言われ、この時期を過ぎると白子が量が減り、水っぽさが出て参ります。
今月は、この「旬」を迎えたきくわたの天ぷらと名残りの赤根ほうれん草の天ぷらをご用意致しました。
きくわたは、衣はサクサク、中はトロっトロになるように油の温度に細心の注意を...
そして赤根ほうれん草は、衣を薄氷のように纏わせて、中の緑色が透けるように...
どちらも日本料理の匠の技が光る逸品でございます。
まだまだ寒い日が続きますが、暦の上ではもう春。
今月の天童荘懐石は、二十四節気の始まりに「追難招福」で平穏と無事を願い、ひと足早く春の香りをお届け致します。
旬の逸品